陸、海、空の形成物語

 

陸、海、空の形成物語

科学的に、地球や宇宙がどのようにして我々人類の知識となっていったかはわかったが、果たして実際我々人類は、この地球というものをどれくらい理解しているのであろうか? 地球科学は学問の中でも最も新しい分野であり、近年になるまで大地が動く事すら知られていなかったのである。

昔の人々にとって、地球創世を知る数少ない手がかりとなった聖書を辿って行くと、どういう歴史が隠されているのか、1658年にイギリスの牧師ジェームス・アッシャーが聖書を基に地球の歴史を算出した。

神が7日かけて天地を創り、人間を生み……「創世記」に従いアダムとイブの子孫年代記をキリスト生誕までの物語をもとに出したところ、この世が誕生したのは、紀元前4004年10月26日(日)21時、ノアの方舟は紀元前2349年の事であったそうである。今となってはとんでもない話であるが、当時の人々はそれが当たり前の事として考えられていた。

 

1667年、デンマーク人のニコラス・ステノが地層に関する三つの法則『1.上に積み重なった地層は下のものより新しい、2.地平は水平に重なり歪んでいるものは地層が出来た後の変動、3.地層はある程度の広がりがあるゆえ辿って行けば同時代の観察ができる』を発表する。

今では小学生でもわかる理屈だが、当時はなかなか相手にされなかった。ステノはイタリアで発見されたサメの歯化石を元に地層に含まれる化石はすべて古生物の遺骸であると見抜いていたが、この意見を推し進めるにはアッシャーの創世記論とぶつかってしまう……迫害を恐れたステノは30歳の時ルーター神教からカソリックへ改宗し、地層の研究をあきらめた。

ところが、1765年ジェームス・ワットが蒸気機関を発明。世界中に産業革命の大嵐が吹き荒れると、鉄道や運河を築くために大規模な採掘工事が始まる。1795年、イギリスのジェームス・ハットンが地層3法を改定。地層の上下関係は必ずしも連続的なものとは限らず地層と地層の間に大きな時間の隔たりがある場合もある事を発見。同時に川の侵食にかかる時間から、今の地形ができるまで6000年ではとても足りない事にようやく気づく。

1815年ウィリアム・スミスが、層位学を用いてイギリスの「地質地図」を発表、1830年ライエルが現代にも継がれる地質論である「地質学原理」を発表。1990年オルダムが地震波には2種類(縦波pと横波s)ある事を発見。地下構造発見の手がかりとなる。続いて1911年にはアーサー・ホームズが放射性元素が壊れていくスピードを基に絶対年代を知る方法を発見、今までの常識を覆す証明が相次いで始まった。

1912年、ドイツの気象学者ヴェーゲナーは、太平洋両岸の模型をジグソーパズルのようにして遊んでいたら見事に当てはまり、「大陸移動説」となる『大陸と海洋の起源について』を発表する。しかし、大西洋両岸のジグソーパズル論には信憑性が無く相手にされなかった。

1928年にはアーサー・ホームズがマントル内部に対流があれば、浮かんでいる大陸は移動すると補足するが、まだこの意見は受け入れられず地上は不動のままであった。

1950年後半、古地磁気学(マグマが冷えて火山岩になる時、鉄を含む鉱物は地球の磁場の方向に磁化される)が発表され、大陸移動説が復活。1970年にはアフリカ大陸とアメリカ大陸が合わさる地層に埋まっている磁気鉱脈が同じ方向に向かっている事が立証され、大陸移動説がほぼ有力説として認められる事となった。

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