車で動き回れると言う点を利用してなるべく長期間滞在し、ハイキング・トレールを楽しもう。グレーシャーの唯一の難点はアクセス。カナダ側からはカルガリーから4時間、アメリカ側からだとモンタナ州の北部になるので航空の便は良くなく、近い空港ではカリスペル、グレートフォールズ、スポケーンとあるが、いずれも航空便のアクセスが良いとは言えない。空港からはレンタカーをして移動のほかは手段無し。他の手段としては、Amtrak鉄道でイーストグレーシャーに入り、グレーシャー・パーク・ロッジに宿泊して観光を楽しむのはお勧め出来る。
メニー・グレイシャー・ホテル(アメリカ)
一番のお勧めはメニー・グレイシャー・ホテル。年間3ヶ月しかオープンしていない上最高の立地条件とあり一般で予約を取るのは難しいホテルだ。 ホテル自体は、決して豪華では無く、荒々しい丸太がむき出しになった迫力のある巨大なログ・ホテルと思ったほうが良いが、美しい湖畔沿い、壮大な山々に囲まれた最高のセッティングには何も適わない。高級リゾートに求めるような豪華さ、煌びやかさは微塵も無いが、むしろ大自然の懐に抱かれる自分を大いに感じ素直に贅沢な気持ちになれる。 このホテルに泊まりたければ最初からツアーに参加したほうが良いかも。
レーク・マクドナルド・ロッジ(アメリカ)
マクドナルド湖畔沿いに建つロッジ。東側のホテルに比べ山の稜線が目に飛び込んでくる景色はあまり無いが、湖沿いに建ち、レストランも完備されローガン峠に向かっている観光道路沿いなので観光には便利。
プリンセス・オブ・ウェールズ ホテル(カナダ)
アッパー・ウォータートン湖を見下ろすこのホテルは、周囲の景色に溶け込んで、完璧な絵葉書を見ているような風景を作り出している。ホテルは古く、あまり機能的では無いが、外見、周辺の景色は世界でも誇れるトップレベル。 湖に面したレストランでの食事は優雅な雰囲気が味わえ、一瞬大自然の中にいる事を忘れてしまう。
グレーシャー国立公園
(2020年7月現在*)
・自家用車 $30 (1台あたり。7日間有効)
・スノーモービル、オートバイ $25
・個人(徒歩、自転車、スキーなど) $15 (1人あたり。7日間有効。15歳以下は無料。)
・年間パス $55 (1年間有効)
・共通パス $80(他の国立公園などでも使える共通パス。1年間有効)また、毎年無料の日が数日ある 2020年 1月20日 4月18日 8月25日 9月26日 11月11日 *最新情報は国立公園のサイトにて確認できる。
ウォータートン国立公園
*金額は全てカナダドルとなっております。(2020年7月現在)
夏季入園料
・大人(18~64歳): $7.90
・シニア(65歳以上): $6.90
・子供(17歳以下): 無料
冬季入園料
・大人(18~64歳): $5.90
・シニア(65歳以上): $5.00
・子供(17歳以下): 無料
グレーシャー国立公園は1910年に設定されたが、その昔は先住民族のブラックフィート、サリッシュ、クーテナイなる3つの部族がこの周辺に住んでいた。
1800年代初頭からフランス人、英国人、スペイン人の狩人達がビーバー目的でここら辺に入り込み、1806年にはルイス&クラーク探検隊が現在の公園から約80キロ近くを通過したが、この素晴らしい大自然には足を踏み入れなかった。
1800年代の後半には鉄道がしかれ、開拓民達が移住を開始し、ゴールドラッシュの波に乗って金鉱堀り達がたくさん集まってきたが、この周辺から大きな金脈も銅山も発見されず、マイナー達のブームは数年間で終わる。
マイナー達が去った後、ようやくこのグレーシャー地域の美しさが人々の目に触れるようになった。
当時は鉄道旅行が空前の大ブーム。現在のウエスト・グレーシャー駅で人々は下車し、馬車で数キロ離れたマクドナルド湖まで移動、その後はボートに乗って13キロ離れたスナイダー・ホテルまで移動し、
湖を利用してボートで移動しながらの観光がスタイルだった。
1910年に国立公園として指定されると開拓が始まり、現在公園の真ん中を通る唯一の道路である“太陽への道”が敷かれた。
1932年にはアメリカ・カナダ2カ国をまたぐ世界唯一の国際公園、1995年にはユネスコの世界遺産に指定された。
現在は、イーストグレーシャーに Amtrak(大陸横断鉄道)が泊まり、駅から歩いて100mのところに建つGlacier Park Lodgeに泊まり、当時のようなスタイルで観光が楽しめるようにもなっている。