マウント・レーニア国立公園内での宿泊は、南側中腹のジャクソン・ビジターセンターにあるパラダイス・インと、レーニア山南西部の二スカリー入口近くにあるロングマイヤー・ビジターセンターの2箇所のみ。
いずれも部屋数は少なく限りがあるので宿泊希望の場合は出来る限り早めに申し込む事。
ただ、公園内の宿泊施設は泊まるだけ、豪華さ、贅沢さは期待出来ない。
レーニア山はシアトルから十分日帰り可能圏内なので、長期滞在をしてトレッキングを楽しみたいという人以外はシアトルに泊まるのがベストなようだ。
シアトルを早朝に出発、レーニア山をしっかりと観光してパラダイスで宿泊、翌朝サンライズで朝日を見てから南下してマウント・セント・ヘレンズを観光、そのままポートランドへ抜けるという観光ルートも無駄なくお勧め。
(2020年7月現在*)
・自家用車 $20 (1台あたり。7日間有効)
・スノーモービル、オートバイ $30
・個人(徒歩、自転車、スキーなど) $25 (1人あたり。7日間有効。15歳以下は無料。)
・キャンプ場 $15 (1泊あたり)
・キャンプ場(団体:25~40名まで) $60 (1泊あたり)
・年間パス $55 (1年間有効)
・共通パス $80(他の国立公園などでも使える共通パス。1年間有効)また、毎年無料の日が数日ある 2020年 1月20日 4月18日 8月25日 9月26日 11月11日 *最新情報は国立公園のサイトにて確認できる。
1800年以前は、先住民ピュアラップ族(Puyallup)が「水の母」という意味のタコベットと呼んでおり、そこから言い方が転じてタホマまたはタコマと呼ばれるようになっていた。
南側の裾野から山頂までの落差が世界で2番目に標高の高いK2よりも高いくらい周囲からは際立っているのも大きな特徴の一つ。
1900年代中盤にこの地に移住した日系人達は、レーニア山が故郷の富士山に似ている事から、「タコマ富士」と呼んでいた。
レーニア山の火山活動で出た最も古いと思われる溶岩は約50万年前のものであるが、最近で記録に残る活発な噴火活動は1800年代中盤から後半にかけて。
最近は噴火の危機が切迫していないとされているが、地質学者はいつか噴火が再発すると考え、噴火の際に発生する土石流や火砕流に備え非難計画が用意されている。
レーニア山は、登頂するに難易度の高い山として知られ、途中に氷河があるため、通常山頂に到達するためには2-3日を要する。
標高1800m以上は氷河に覆われており熟練した登山者以外近づくことは困難である。
山頂の火口周辺のクレーターは熱が高いためほとんど氷はないが、その周りは深い雪に覆われ、天候次第では登頂に失敗する場合が多く、これまで多くの登山者の命を奪ってきた。
登頂登山の反面、周辺のトレッキングやハイキングは非常に快適で、人気が高く、観光客でも簡単に楽しめる事が出来る。